肛門腺のお手入れ

肛門線のお手入れ

 

犬や猫には肛門線とよばれる臭いがする分泌物を溜める袋が、肛門の左右(4時と8時の方向)にあります。
この分泌物の臭いで相手の識別や、縄張りの主張を行います。
通常、排便するときに肛門線が圧迫されて便と共にこの分泌物が排出されます。しかし、生まれつき排出されにくかったり、下痢などによる炎症で穴が塞がっていたりすると分泌物が溜まり続けて炎症を起こしたり、破裂する恐れがあります。
肛門線が破裂してしまうと化膿してしまうこともあり、皮膚が破けてしまっている場合には医療処置が必要なこともあるため、定期的に肛門線絞りを行うことが重要です!
肛門線が溜まっているサインとしては、お尻周りをなめる・お尻を床に擦りつける・臭いがするなどがあります。このような行動が見られる時は、肛門線を絞ってあげる必要があります。
絞る頻度としては、個体差もありますが1ヶ月に1度くらいが目安と言われています。
飼い主様ご自身で絞る方もいらっしゃいますが、力加減によっては破裂させてしまう可能性もあるため、気になる方は病院やトリミングの際に絞ってもらうのが良いと思います。
肛門線炎・肛門線破裂によって気にして舐めてしまうと皮膚炎など他の炎症を起こすきっかけにもなってしまうため、早めにご相談ください!!


当センターでは、肛門腺絞りのレクチャーも行っています。
ご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください!!!



博多犬猫医療センター(福岡市博多区千代 動物病院)
動物看護師(研修生)
熊田 恵妃