落下事故にご注意を!

最近、落下事故による脳震盪や整形疾患で来る患者様が多いように思います。
今回は、犬の落下事故時の主な症状について、ご紹介したいと思います。
 
大人が立った状態で小型犬を落としてしまうと、人だと7階から8階のベランダの高さから落ちるのと同じくらいの衝撃があると言われています。人だと、大怪我をすると思います。
犬猫も、同様に怪我をしてしまうことがあります。万が一、犬を落としてしまった場合はすぐに状況、状態を確認してください。
 
~動物の落下時の確認事項~
① 足などを痛めていないか。(整形疾患がないか)
足から落下した場合、骨や筋肉や靭帯などを痛めている可能性があります。
ひどい場合は、骨折してしまうこともあります。
歩行に問題がないか、どれかの足を痛がっていないか確認してください。
 
② 脳震盪を起こしていないか。
頭部を強く打ってしまった場合、脳震盪を起こす可能性があります。
脳震盪を起こした直後は足元がふらついたり焦点が合わないといった症状が出ますが、徐々に普通の状態に戻っていきます。
要注意なのは、その普通の状態に戻ってからです。
脳症状は、事故発生から時間がたった後に容態が急変することがあります。
そのため症状がなくても頭部に強い衝撃があった場合は、すぐに病院を受診しましょう。
何も症状がないので自宅で経過を見る場合も、3~4日は安静にしてよく様子をみて下さい。もし何か変わったことがあれば、すぐに動物病院へご相談ください。
 
③ショック状態を起こしてないか
強い衝撃を受けると循環障害を引き起こすことがあります。これがショックです。
力が入らなかったり、舌色等の可視粘膜の色が薄くなったり、白目の血管が怒張したりします。
すぐに病院に連れて行き、適切な治療が必要になります。
 
落下してから何事もなさそうな場合でも、表面上見えないところ(内臓など)にダメージを負っている可能性がありますので、獣医師の診察をお勧めします。
 
 
ご不明な点があれば、当センターへご相談ください。
 
 
 
博多犬猫医療センター(福岡市博多区千代 動物病院)
動物看護師(チーフマネージャー)
濱田 将平