皮下輸液について

皆さんのご家族は、皮下輸液をしたことがありますか?
 
皮下輸液とは皮下(皮膚と筋肉の間)に点滴の輸液を入れることです。
人でも皮下注射はありますが、皮下輸液はありません。
動物は人と違い体の皮膚が伸びるため、皮下に点滴を入れることができます。
 
メリットとして、皮下輸液は静脈点滴とは違い10分程度で行うことができるため、日帰り通院が可能になります。
皮下輸液をしたあとはラクダのコブみたいな形になるのが特徴的です。このコブは12時間〜24時間程度の時間をかけゆっくりと体に吸収されます。
 
デメリットとして、皮下を通じて体にゆっくりと浸透していくので、重度脱水の犬猫や手術時や緊急状態の場合には適さず、このような場合は静脈点滴が必要です。
 
○皮下輸液が適するするケース
・慢性腎疾患による脱水のケア
・下痢や嘔吐などによる軽度の脱水
・食欲不振などによる対処療法
 
○皮下輸液に適さないケース
・重度の脱水がある場合
・低血糖などで糖を点滴する必要がある場合
などが挙げられます。
 
皮下輸液にはメリット・デメリットがそれぞれあるので、かかりつけの獣医師と相談して行うことが大切です。
 
 
ご不明な点がございましたら、お気軽に当センターにご相談ください。
 
 
 
博多犬猫医療センター(福岡県博多区千代 動物病院)
動物看護師