猫高所落下症候群

猫高所落下症候群(フライングキャットシンドローム)とは、猫が2階以上の高所から突然飛び降りてしまう病態のことを言います。
猫は元々、運動能力が高い動物のため、ある程度の高さから飛び降りてもケガをすることはありません。
しかし、あまりにも高いところから飛び降りてしまうと、当然ながらケガだけでなく命を落とす場合もあります。
 
猫高所落下症候群の原因は、
◯ 鳥や虫などの、外の環境に気を取られていた。
◯ 高さの認識ができていなかった。
◯ 足元が滑ってしまって落下してしまった。
などが考えられますが、はっきりとした原因はいまだに不明と言われています。
 
猫高所落下症候群による障害として、
◯ 胸部の外傷
◯ 頭や四肢の外傷・骨折
◯ 肺挫傷
◯ 気胸
などがあります。中でも症例の90%は胸部に大きなダメージを受けているので注意が必要です。
 
猫高所落下症候群の対策は、
◯ 窓を開けっぱなしにしない。
→網戸も簡単に開けてしまうので、テープなどで補強することをお勧めします。ベランダやバルコニーで遊ばせる場合は、一緒についてあげるて、踏み台になる様なものを置かないなどの工夫をしましょう。
◯ 脱走防止の柵を設置する。
→「いつもは大丈夫だから」という考えは危険です。事故が起こってしまって後悔する前に、しっかり対策を行いましょう。
◯ 去勢・避妊手術を行う。
→手術をすることで、猫の行動範囲は狭くなります。また、外から感じる外猫の気配も気になりづらくなります。
 
猫の高所落下症候群のはっきりとした原因は分かってはいません。
そのため、飛び降りないようにするためには、飼主様が事前の対策をしてあげる必要があります。
 
 
 
ご不明な点がございましたら、お気軽に当センターへご相談ください。
 
 
 
博多犬猫医療センター(福岡市博多区千代 動物病院)
動物看護師(チーフマネージャー)
濱田 将平