冬に気をつけたい病気

1 呼吸器系の疾患
暖かい室内に比べ外は気温が低くて空気も冷たく乾燥している為、咳をし始める子がいます。
室内ではエアコンを使用するため、空気が乾燥してしまいます。
そこに低温が加わることで、鼻や喉の粘膜の働きが弱まり感染リスクが高まります。
人が風邪をひきやすくなるのと同様に、ウイルスは低温と低湿度で繁殖しやすいため、抵抗力の低い老犬や病気の子や子犬は鼻炎や咳の症状がでやすいこともあります。
部屋は適度に加湿して、暖め過ぎないようにすることも予防の1つです!
 
2 心疾患
体重が減ってしまった時や・息苦しそうにすることがある時・咳をする時は、心臓の病気が疑われます。
場合によっては肺に水がたまる肺水腫という状態になることがあり、急いで治療をしなければ命にかかわることがあります。
急に寒い場所に出たり激しい運動をすることは心臓への負担が大きくなるので、散歩に行くときには服を着せるなどの寒さ対策をしましょう。
比較的暖かい時間帯に散歩に行くこと、家の中を少し歩かせたりマッサージをして体を温めてから散歩に行くといった工夫をすることがおすすめです!
 
3 泌尿器科の疾患
運動不足やお散歩時間の短縮などで動かないことで、喉の乾きを感じないことがあります。
その結果水分摂取量が減って、脱水・排尿回数の減少で膀胱炎になることがあります。
トイレを我慢することによって、濃縮尿となり尿路結石もできやすくなります。
水分摂取量が減ると、腎臓に持病がある場合は特に悪化しやすいので要注意です。
ウェットフードを利用したり水飲み場の数を増やして、水分摂取量を増やすことをおすすめします!
 
4関節の病気
食べる量は変わらないのに、散歩時間の短縮や動きが鈍くなることで冬は体重が増加傾向になります。
もともと肥満気味の老犬は、足や腰や背中への負担が大きくなり、関節の痛みが出やすくなります。
逆に起きたばかりの朝に天気が良いからと公園で過剰な運動をした時も、衰えていた筋肉を急に使うことで関節に負担がかかり筋肉や関節を痛めてしまうことがあります。
最初は無理をせず適度に歩く距離を伸ばし、徐々に体を慣らしましょう。
気温が低い時の散歩は体の柔軟性が落ち関節を痛めやすいので、体を温めてから散歩に行くこと、服を着せるなどして体を冷やさないようにして散歩に行くといった工夫をすると関節のケアにつながります!
フローリングなどの床で滑らないよう、室内での生活を見直すことも大切です!
 
 
ご不明な点があれば、お気軽に当センターまでご相談ください。
 
 
 
博多犬猫医療センター(福岡市博多区千代 動物病院)
トリマー(チーフ)
徳永 彩花